心を軽くする考え方・行動とは?不安感が強い時の対処法

更新日 2025年09月23日

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強い不安感に襲われている時、私たちの心や体はさまざまなサインを出しています。

眠れない、緊張が続く、集中できないなどが続く場合、不安が限界に達しているサインかもしれません。

不安感が強まる背景には、ストレス、性格的な傾向、ホルモンバランスの乱れなど、いくつもの要因が考えられます。

本記事では、「不安感が強い」と感じ、悩む方に向けて、不安感が強くなる理由や特徴、具体的な対処法などをご紹介します。

日常生活の中でできるセルフケアや、気持ちの整理の方法を知ることで、少しずつ安心感を取り戻しましょう。

不安感におそわれる理由

不安感とは、明確な理由がないのに心がざわついたり、落ち着かなかったりする状態を指します。

誰しも感じたことのある感情ではありますが、頻繁に症状が現れることで日常生活に影響を与えるようになってくる際には対処が必要です。

不安感には「根拠のある不安」と「漠然とした不安」があります。

「漠然とした不安」が続く場合は、心や体のバランスが崩れている可能性もあります。

不安の原因を知り適切な対処をしていくことで、少しずつ落ち着きを取り戻していけるでしょう。

不安感が強いとどうなる?

「いつも不安」「すぐ不安になる」といった感情が慢性的に続くと、心身にさまざまな不調を引き起こすことがあります。

ここでは、不安感が続いた場合、心や体に起こる代表的な症状を紹介します。

眠れない

不安感が強いと、夜になっても頭の中が冴えてしまい眠れないことがあります。

それは、不安によって脳が覚醒状態になり、リラックスできなくなるからです。

たとえば、「明日のことが心配」「失敗したらどうしよう」などの不緊張や不安で思考がループしてしまい、寝つけない、夜中に目が覚めるといった症状が出ることがあります。

このように不安感が強い状態が続くと、睡眠不足に陥り悪化する悪循環に陥ってしまうのです。

緊張が続く

不安感が強いと、心だけでなく体も常に緊張したままになってしまいます。

これは不安によって交感神経が活発になり、体が緊張状態に陥っているからです。

例えば、肩や首がこりやすくなったり、呼吸が浅くなったり、手足が冷えるといった症状が現れている場合は、交感神経が優位になっていて無意識のうちに体を緊張させている可能性があります。

このように、不安感が強いと心身にさまざまな負担がかかるため、体のサインを見逃さず、意識してリラックスする時間を持つことが大切です。

集中力が欠ける

不安を抱えた状態が続くと、集中力が落ちる傾向にあります。

これは、脳が常に「危険を察知しなければ」と警戒状態になっていて、目の前の作業に集中しにくくなるからです。

例えば、仕事や勉強の効率が下がりミスが増える、やるべきことに取りかかれない、同じことを何度も確認してしまうといったことが起きやすくなります。

さらに、ミスが増えたり、やるべきことが出来なかったりすると、自己肯定感が下がり、不安感がより強くなるという悪循環に陥ることもあります。

注意力の低下に気づいたら、休息をとるサインかもしれません。自分を責めずに休む時間を意識して取り入れましょう。

不安感が強くなる原因

不安感が強くなる原因は、必ずしも一つだけとは限りません。

特定のきっかけがある場合もあれば、知らず知らずのうちに積み重なったストレスが影響していることもあります。

以下では、不安感が強くなる代表的な原因について解説します。

過去にあったトラウマ

過去のつらい経験や心の傷が、不安感の引き金になることがあります。

なぜなら、人は強いストレスを受けた出来事を、無意識のうちに心に刻み込んでしまうからです。

例えば、事故や災害、いじめや虐待などの人間関係のトラブルが、ふとしたきっかけで記憶としてよみがえり、不安として表面化することがあります。

過去のトラウマが現在の不安感につながっている可能性があるため、まずは『不安の根底にあるもの』に気づくことが重要です。

置かれた環境によるプレッシャー

仕事や家庭、人間関係など、日々の生活でプレッシャーを感じ続けていると、常に不安感に襲われることがあります。

特に「失敗してはいけない」「自分が頑張らなければ」といった思いが強い人ほど、心の負担は大きくなりがちです。

職場や家庭、人間関係での責任感が強い人は、自分を追い詰めやすくなります。

だからこそ、自分にかかるプレッシャーを必要に応じて手放すことが、不安の軽減に役立ちます。

性格

生まれ持った性格傾向によっても、不安を感じやすい人がいます。

慎重すぎたり、完璧主義だったり、自己評価が低かったりする性格傾向も、不安を感じやすくする要因です。

なかでも、『人にどう思われているか』を気にしすぎるタイプの人は、常に緊張しやすく、不安感に悩まされやすい傾向があります。

自分の性格を責めるのではなく、考え方のクセを見直すことが不安の緩和につながります。

ホルモンバランスの影響

女性の場合は、ホルモンバランスの変化も不安感の要因の一つになることがあります。

これは、ホルモンバランスの乱れが脳の働きに影響を与え、セロトニンやコルチゾールといった神経伝達物質にも影響が及ぶことがあるからです。

月経前や更年期、出産後などは、気分が不安定になりやすく、他にも甲状腺の異常などでも不安感が強くなるケースがあります。

心だけでなく体の状態にも目を向け、必要であれば医療機関での相談を検討することが大切です。

不安を取り除く方法

不安を感じた時は、心と体のバランスを整えることが大切です。

また、その場しのぎではなく、根本的な対処法を知ることで、心の安定を取り戻しやすくなります。

不安に気づいたときこそ、無理に打ち消そうとせず、自分を安心させるアクションをとりましょう。

ここでは、不安感を和らげるために自宅でもできるセルフケア方法や専門的なサポートを、わかりやすく紹介します。

基本的な生活習慣を見直す

はじめに、不安を軽減するには、生活習慣の見直しが欠かせません。

なぜなら、睡眠や食事の乱れや運動不足は、自律神経を不安定にしやすく、心の不調にも直結するからです。

例えば、夜ふかしが続いてしまい睡眠不足になると、脳の疲労によってネガティブになりやすくなります。

バランスの良い食事や適度な運動をとるように心がけましょう。難しい方や忙しい方は、いつもより多く休息をとるように心がけるだけでも、不安の感じ方は大きく変わります。

深呼吸をする

不安を感じた時は、深呼吸をすることが手軽な対処法になります。

と言うのも、深くゆっくりとした呼吸は、自律神経のバランスを整え、リラックス状態に導いてくれるからです。

実際に、不安で胸が苦しいと感じた時に腹式呼吸を試すと、心が落ち着いたという声も多く聞かれます。

呼吸に意識を向けるだけでも、不安の波から距離を置くことができるのです。

気持ちを書き出す

不安な気持ちやモヤモヤした気持ちは、書き出すことで整理できます。

それは、頭の中にある感情を言葉にすることで、客観的に見つめ直せるようになるからです。

例として、『どうして不安なのか』『どんな状況で不安に感じたか』などをノートに書くだけで、気持ちがすっきりしたり、問題の本質部分が見えてきたりします。

自分の感情を書き出し見える形にすることで、心のデトックスにもなり、不安解消にもつながります。

カウンセリングを受ける

『不安感が強い』『いつも不安になる』という症状が続き、日常生活に支障をきたしているなら、専門家のカウンセリングを受けるのも有効です。

専門家の視点から問題の原因や対処法を整理してもらえるため、自分自身では気づけないことにもアプローチできるからです。

例えば、職場や家庭のストレスにどう対応すればいいのか、安心して相談できる場があることで心が軽くなる人も多くいます。

不安になることを我慢せず、心のSOSを受け止めることが、不安の根本解決への第一歩です。

「どこに相談すればいいの?」「実際に医療機関を受診するのは恥ずかしい」という方におすすめなのが、オンライン診療です。『かもみーる』は、オンラインで24時まで診療しています。

突然不安感に襲われ、眠れなくなってしまったという場合でも対応してもらえるので、無理せずに相談してみてください。


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不安にならないためのマインド

抱えている不安をゼロにすることはできませんが、不安に振り回されないように、『不安に飲み込まれない心』を育てることはできます。

ネガティブな感情を無理に排除するのではなく、『不安な気持ちに気づいて受け入れる』というマインドがとても重要です。

心の持ち方ひとつで、不安への耐性は大きく変わってきます。

ここでは、日常の中で取り入れられる前向きな思考習慣や、自己肯定感を高める方法をご紹介します。

不安を否定しない

不安な気持ちを無理に打ち消そうとする必要はありません。

なぜなら、不安は『自分を守るための自然な反応』であり、その感情を無理に否定するとかえって苦しくなるからです。

例えば『また不安になった』と自分を責めるのではなく、『今はそう感じているんだな』と受け入れるだけで、気持ちが和らぐことがあります。

不安を敵視せず、今の感情を素直に認めることで、自分の心に優しく寄り添えるようになります。

自分を責めない

不安になった時に『自分は弱い』と責めてしまう人がいますが、不安感を強めてしまい、かえって逆効果です。

例えば『もっと頑張れたのに』『上手くできるはずだったのに』などと、自分を追い込むのではなく、『よくここまでやってきた』と自分自身を労うことで心の緊張もほぐれます。

『完璧でなくてもいい』と認めることが、不安に飲み込まれないための心の土台になります。

自分を褒める

不安を減らすためには、自分自身を意識的に褒めることが大切です。

理由は、ポジティブな言葉が自己肯定感を高め、心に余裕をもたらすからです。

『今日は少し早く起きられた』『行程通りに進められた』など、どんな小さなことでも自分を認めてあげると、気持ちが穏やかになります。

『考えていた以上に頑張れた』と思えた時、不安は少しずつ遠ざかっていくでしょう。

不安が解消されない場合は?

考え方や捉え方を変えたり、セルフケアを行っても不安が続く場合は、無理せず専門機関のサポートを受けましょう。

というのも、不安障害やうつ症状など、医療的なケアが必要なケースもあるからです。

例えば、『眠れない』『食欲がない』『理由のない不安が数週間以上続く』というような症状があるようなら、心療内科や精神科で相談することをおすすめします。

『自分はおかしい』と思うのではなく、『誰にでも起こりうること』ととらえ、早めの対処をすることが回復への近道です。

不安感が強いときは落ち着いて対策を

不安感は誰にでも訪れる、ごく自然な感情です。


『理由がわからない不安』に襲われると、心も体も緊張状態が続き、眠れなくなったり、集中できなくなったりと、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。


不安が強くなる背景として、過去のトラウマ・生活環境・性格・ホルモンバランスの乱れなど、さまざまな要因が絡んでいます。

だからこそ、不安感を『ただ悪いもの』として否定するのではなく、自分の心と体に目を向け、優しく寄り添うことが大切です。

この記事でご紹介したように、不安感を和らげるには、以下のような日々のセルフケアとマインドの持ち方が重要です。

それでも、不安感が続く場合は、無理をせずに専門機関を受診するようにしましょう。

話づらい悩みもオンライン診療なら、時間や周りを気にせずに相談が可能です。

医師や心理士にオンライン相談が可能な『かもみーる』で、悩みを打ち明けてはいかがでしょう。一人一人に丁寧なカウンセリングを行います。

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