投稿日 2026年05月14日
オンライン診療は、通院の手間を省ける便利な診療方法として注目を集めています。
しかし、「ビデオ通話で顔を映すのは抵抗がある」「チャットのみで診察は受けられないのか?」と悩む方も少なくありません。
この記事では、オンライン診療におけるビデオ通話の必要性について詳しく解説します。
顔出しをしたくない場合の対処法やスムーズに診療を進めるためのポイントなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
オンライン診療とは

オンライン診療とは、インターネットを通じて医師と患者さんが離れた場所からリアルタイムで診察を行う方法です。
スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報通信機器を使用することで、医療機関に直接出向くことなく、診察から処方、決済まで一連の流れを完結できます。
患者さんは自宅や職場など好きな場所から受診できるため、忙しい方や交通手段に制限のある方、高齢者などにとっても利便性が高い診療方法といえるでしょう。
この診療形態は、厚生労働省が2018年に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を発表して以降、制度化が進められてきました。
特に新型コロナウイルスの感染拡大を受け、感染リスクの低減を目的として電話やビデオ通話を用いた診療が一時的に認められたことで、急速に普及しました。
現在はオンライン診療で対応可能な症状や疾患などに制限があるものの、国内ではさまざまなオンライン診療サービスが登場し、より一層注目を集めています。
オンライン診療はビデオ通話なしで受診できる?

オンライン診療では、ビデオ通話を用いた診察が必須とされています。
これは厚生労働省の定めた指針において、オンライン診療を対面診療の代替手段として認めるためには「リアルタイムで視覚および聴覚情報を共有できる手段」で行うことが求められているためです。
つまり、チャットや音声のみの診察は認められていません。
特に精神科領域では患者さんの表情やしぐさ、話し方などを通じて医師が状態を把握する必要があるため、ビデオ通話による診察が基本です。
ただしどうしても顔を映すことに抵抗がある場合は、受診前に医療機関へ相談してみるとよいでしょう。
本人確認の際は顔を写し、その後はアングルを調整可能な場合があります。
いずれにしても事前にルールや方針を確認し、自分に合った方法で受診できるかを確かめることが大切です。
オンライン診療のビデオ通話では顔出しが必須

オンライン診療のビデオ通話では、顔出しが必須となります。
その主な理由は以下の3つです。
- 本人確認のため
- 信頼性を保つため
- 正確な診断を行うため
ここでは上記3つの理由についてそれぞれ解説します。
本人確認のため
オンライン診療において顔出しが必須となる理由のひとつが、患者さん本人であることを確認するためです。
インターネットを通じた診療では、実際に対面しているわけではないため、なりすましや代理受診といった不正のリスクが存在します。
これを防ぐために、診察の際には顔写真付きの身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)の提示と、ビデオ通話による顔の照合が必要です。
医師は、証明書と実際の顔が一致しているかを確認することで、診察対象が間違いなく本人であると判断します。
本人確認が不十分なまま診療や処方を行うと、法的にも医療安全の面でも問題が発生する可能性があるため、しっかり確認する必要があります。
信頼性を保つため
オンライン診療では、医師と患者さんが互いに顔を見ながら話すことで、信頼性が確保されます。
表情が見えない状況では、相手の感情や意思が伝わりづらく、診察の中で誤解やすれ違いが生じる恐れがあります。
特に精神的な悩みを抱える患者さんの場合、医師の反応や態度が安心材料となることも多く、ビデオ通話で顔を見せることで患者さん自身の心理的負担も軽減されるでしょう。
また、医師側も患者さんの表情や話し方から心の状態を察知しやすくなるため、より丁寧な対応が可能です。
正確な診断を行うため
医師が患者さんの症状を適切に判断するには、視覚情報が非常に重要です。
例えば顔色が青白い、表情が乏しい、目の動きがおかしいといった変化は、身体的あるいは精神的な異常の兆候である可能性があります。
これらの情報は音声だけでは捉えにくく、ビデオ通話を通じて顔を映すことで初めて確認できるものです。
精神科診療においては、表情の乏しさがうつ病のサインであったり、話し方のテンポが躁状態を示していたりと、非言語的な要素が診断の手がかりとなることが多々あります。
仮に顔出しをせずにチャットや音声のみで診察を行った場合、誤診や治療方針のずれが生じるリスクが高まってしまうでしょう。
オンライン診療でも質の高い医療を提供するためには、こうした視覚情報を得ることが不可欠であり、そのためにも顔出しは必須とされています。
オンライン診療のビデオ通話で顔を映したくない場合の対処法

オンライン診療では、原則としてビデオ通話を使用して顔出しをする必要があります。
しかし「自宅の背景が気になる」「見られたくない部分がある」などの理由から、顔を映すことに抵抗を感じる方も少なくありません。
そういった場合にできる対処法として、以下が挙げられます。
- 背景を工夫する
- プライバシーが守られる環境をつくる
- カメラアングルを調整する
- ビデオ通話のテストをしておく
- 正しく診断してもらうためと割り切る
ここでは上記5つの対処法についてそれぞれ解説します。
背景を工夫する
診察中に映る背景が気になる場合は、工夫することでプライバシーを保ちやすくなります。
例えば部屋のカーテンを閉めた状態でその前に座る、白い壁の前を選ぶなどの方法が挙げられます。
また多くのビデオ通話アプリには『背景ぼかし』や『仮想背景』といった設定機能があるため、これを活用すれば部屋の生活感を隠しつつ診療を受けられるでしょう。
これらの機能は生活感を隠せるのみでなく、背景に気を取られず診察に集中しやすくなるメリットもあります。
背景を工夫するだけでも、診察時にかかる心理的な負担を軽減できます。
プライバシーが守られる環境をつくる
オンライン診療では、周囲の音や視線が気になって話しにくいこともあります。
そういったときは、プライバシーを確保できる環境をつくることが大切です。
例えば自宅に個室があればそこで受診し、家族と同居している場合は診療時間を家族の外出中に設定する、もしくは車の中や洗面所など静かに話せる場所を選ぶとよいでしょう。
また、イヤホンを使うことで音漏れを防ぎ、会話の内容が周囲に聞こえるのを防止できます。
通知音や着信音をオフにしておくと、診療の途中で集中が途切れることもありません。
これらのちょっとした工夫で、安心してオンライン診療を受けられる環境が整います。
カメラアングルを調整する
顔出しに抵抗がある場合は、カメラの角度を工夫することで映る範囲を調整できます。
例えば顔の一部だけが見えるようにカメラの位置を下げたり、上半身だけが映るように設置したりすることで、映したくない部分を避けられます。
ただし診療に必要な情報(顔色や表情など)が十分に伝わるような範囲は確保する必要がある点には注意しましょう。
極端なカメラアングルだと診断に支障が出る恐れがあるため、診察に影響がない範囲で調整してみてください。
ビデオ通話のテストをしておく
ビデオ通話に不慣れな場合は、事前に使用する機器やアプリの動作を確認しておくと安心です。
初めて使うアプリやカメラの設定に戸惑ってしまうと、診療当日に焦ってしまう原因になります。
あらかじめ家族や友人とテスト通話を行って、通信状態やマイク・カメラの動作を確認しておきましょう。
また、Wi-Fiの接続状況が悪いと音声や映像が途切れてしまうことがあるため、電波の良い場所を選ぶことも大切です。
端末のバッテリー残量や通知の設定、アプリのアップデート状況も確認しておくと、当日のトラブルを未然に防げます。
あらかじめ準備をしておけば、より落ち着いて診療に臨むことができるでしょう。
正しく診断してもらうためと割り切る
顔出しへの抵抗があるとしても、オンライン診療では「正しく診断してもらうため」と考えて前向きに捉えることも大切です。
特に精神科などの診療では、医師は患者の表情や目の動き、声のトーンなどを手がかりに、精神状態を把握しています。
そのためできるだけ自然な状態で顔を見せることが、診断の精度を高める結果につながります。
医師はプライバシーや気持ちに配慮した対応をしてくれるため、過度に気負わずに受診しましょう。
オンライン診療をスムーズに進めるためのポイント

オンライン診療をスムーズに進めるためのポイントは以下の通りです。
- 保険診療の場合は資格確認症もしくはマイナンバーカード(マイナ保険証)を用意しておく
- 通信環境を安定させる
- 事前に伝えたい内容を整理しておく
- 表情やジェスチャーで症状を伝える
- なるべくマスクをせずに診察を受ける
ここでは上記5つのポイントについてそれぞれ解説します。
保険診療の場合はマイナ保険証を用意しておく
オンライン診療を保険診療として受ける場合、有効期限内の資格確認証もしくはマイナ保険証を手元に用意しておく必要があります。
保険証が確認できないと、診療自体が受けられなかったり、自費での会計となったりすることがあるため注意しましょう。
診療当日に慌てないためにも、あらかじめ保険証の写真をスマートフォンに保存しておく、またはアプリに登録しておくなどの準備がしてあると安心です。
医療機関によっては事前に保険証の画像を送るよう求められることもあるため、受診前に案内をよく確認しておきましょう。
通信環境を安定させる
オンライン診療をスムーズに進めるためには、通信環境を安定させることが大切です。
音声や映像が途切れてしまうと、医師とのやりとりがうまくいかず、診察内容に支障が出る恐れがあります。
Wi-Fiを利用する場合は、できるだけルーターに近い場所で受診するか、有線接続が可能であればそちらを使うとより安定します。
モバイル通信を使用する場合も、電波状況の良い場所を選び、通信制限がかかっていないかを事前に確認しておくとよいでしょう。
事前に伝えたい内容を整理しておく
オンライン診療では、対面のような柔軟なやり取りが難しいこともあるため、事前に話したいことを整理しておくことが大切です。
特に初診の場合は、症状の経過や困っていること、服用中の薬などをメモにまとめておくとスムーズに説明できます。
また、医師に聞きたい質問をあらかじめリストアップしておくことで、緊張して忘れてしまうといったリスクを避けられます。
診療中は時間に限りがある場合も多いため、伝えたいことを簡潔にまとめておくとよいでしょう。
表情やジェスチャーで症状を伝える
オンライン診療では、医師が患者さんの様子を視覚的に確認できるため、表情やジェスチャーを活用するとより的確に症状を伝えられます。
例えば痛む場所を指さしたり、手の広げ方で痛みの強さを表現したりすることで、言葉だけでは伝えづらい感覚を補うことができます。
また、表情豊かに話すことで、気分や体調の変化も伝わりやすくなります。
意識的に顔の動きや声のトーンにも注意して受診すると、より精度の高い診療につながるでしょう。
なるべくマスクをせずに診察を受ける
オンライン診療では、なるべくマスクを外して受けることが推奨されます。
特に精神科や内科では、患者の表情や口の動き、顔色などの観察が重要になるため、マスクで顔の下半分が隠れていると正確な診断が難しくなることがあります。
また、マスク越しでは声がこもって聞き取りにくくなり、医師とのコミュニケーションに支障をきたす場合もあるでしょう。
どうしても顔を映すことに抵抗がある方もいるかもしれませんが、信頼できる診断を受けるためには、できるだけマスクを外して自然な表情を見せることが望ましいです。
オンライン診療はビデオ通話のみで薬を処方してもらえる
オンライン診療では、医療の質と安全性を保つために、原則としてビデオ通話で顔を映す必要があります。
顔出しに不安がある場合は、背景の工夫やカメラアングルの調整、プライバシーが守られる環境づくりをすることで、気持ちよく診療を受けられる可能性があるでしょう。
また「正確な診断のため」と前向きにとらえることで、安心してオンライン診療に望みやすくなります。
かもみーるでは、精神科医によるオンライン診療を行っています。
心理士によるカウンセリングにも対応しており、どんなお悩みも受け付けているため、ぜひ当院まで気軽にご相談ください。
▶︎カウンセラー(医師・心理士)一覧はこちら
▶︎新規会員登録はこちら
