投稿日 2025年02月05日
最終更新日 2026年11月04日
投稿日 2025年02月05日
最終更新日 2026年11月04日

不安や恐怖は、どんな人でも感じるものです。しかし、日常生活に支障をきたすほどの不安や恐怖を感じる状態が続く場合は、不安障害の可能性があるかもしれません。
不安障害にはいくつかの分類があり、それぞれ症状や診断基準は異なります。
この記事では、不安障害の主な種類と症状、診断基準、セルフチェック方法などについて詳しく解説します。
不安障害についての知識を深めることで、適切な対処法や治療法を見つけるきっかけにできるはずです。ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

不安障害とは、過度の不安や恐怖により、日常生活に支障をきたしてしまう病気の総称です。
大切なプレゼンや発表、初対面の人と話すときなどに不安を感じ、ドキドキしたり、冷や汗をかいたりするのは精神的ストレスに対する正常な反応で、ごく自然なことです。
不安や恐怖は、危険を回避して生き延びるための重要な機能であるともいわれています。
しかし、誰もが時々感じるものとは異なり、不安障害で感じる不安や恐怖は非常に強く、コントロールすることも困難です。
不安や恐怖といった精神的な症状に加えて身体的な症状(動悸、発汗、震え、めまい、吐き気など)が起こり、仕事や学校、人間関係などに影響が出てしまいます。
日本での不安障害の発症率は9.2%で、約10人のうち1人は不安障害を経験するといわれています。
不安障害は決して特別な病気ではなく、私たちにとって身近な病気なのです。
▶不安障害とは?主な症状・原因・種類・治し方を精神科医が解説

不安障害にはいくつかの種類があり、それぞれ症状や、症状が起こるきっかけやタイミングが異なります。
ここでは、上記の主な不安障害の種類とその症状について詳しく解説します。
パニック障害(パニック症/Panic Disorder:PD)は、突然の激しいパニック発作を繰り返す病気で、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖(回避行動)」という症状が特徴的です。
パニック発作が起こることへの恐怖(予期不安)から外出を避けたり、特定の場所や状況を避ける広場恐怖(回避行動)が起こったりすることがあり、日常生活や社会生活に大きな支障をきたしてしまうケースも少なくありません。
パニック発作は特定の場所や状況やモノがきっかけで起こる場合もあれば、前触れなく突然起こることもあります。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・動悸 | ・予期せぬタイミングで突然起こる(予期しない発作) |
パニック障害の主な診断基準は、以下の通りです。
パニック障害については以下の記事でも詳しく解説しています。よろしければ合わせてご覧ください。
▶ パニック障害とは?主な症状や原因、診断方法・治療法などを紹介
社会不安障害(社会不安症/Social Anxiety Disorder:SAD)は、他人から注目されたり、評価されたりする社会的状況に対して強い不安や恐怖を感じる病気です。
人との会話が怖い、たくさんの人がいる場所で不安になるなどのほか、電話や人前で字を書くような些細なことでも強い不安を感じるケースもあります。
重要な会議や面接を避けたり、人間関係を築くことが困難になったり、社会不安障害の症状によって日常生活や仕事、学業に大きな支障をきたしてしまいます。
その一方で、周囲から理解を得られない、「性格だから直せない」と誤解されてしまいがちなどの理由から、人知れず悩んでいる人も多い病気です。
「赤面症」「対人恐怖症」などといわれているのも、社会不安障害に該当します。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・極度の緊張 | ・人前でのスピーチや発表、面接 |
社会不安障害の主な診断基準は以下の通りです。
強迫性障害(強迫症/Obsessive Compulsive Disorder:OCD)は、ある考えが頭から離れなくなり(強迫観念)、それを打ち消すための行動を繰り返す(強迫行為)ことで、日常生活に支障が出てしまう病気です。
例えば、「ちゃんと家の鍵を閉めたかな」「手が汚れているんじゃないか」などが過剰に気になり、これらの思考や行動が不合理だと理解していても、何度も確認したり、手洗いに多くの時間を費やしてしまったりします。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・汚染への恐怖と過度の手洗い | ・清潔さが求められる場面(食事前、トイレ使用後など) |
強迫性障害の診断には、主に以下の基準が用いられます。
強迫性障害については、「強迫性障害とは?症状・原因・治療法を解説」の記事で詳しく解説しています。
全般性不安障害(全般不安症/Generalised Anxiety Disorder:GAD)は、はっきりした原因がないのに、漠然と日常生活のさまざまな事柄に対して過度の心配や不安を感じ、それをコントロールすることが難しい状態が続く病気です。
特定の事柄ではなく、自分の将来、家族、健康のことなどあらゆることに対して慢性的な不安を抱えているため、普通の生活を送ることが困難になってしまいます。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・慢性的な過度の心配や不安 | ・日常的な出来事(仕事、学業、家族の健康、ニュースや社会情勢など)のすべてが不安の範囲 |
全般性不安障害の主な診断基準は、以下の通りです。
全般性不安障害については、「全般性不安障害(GAD)とは?症状・診断テスト・治し方・治療法を解説」にて詳しく解説しています。
限局性恐怖症(Specific Phobia:SP)は、特定の対象や状況に対して強い恐怖や不安を感じる病気です。
限局性恐怖症の種類は多岐にわたり、日常でもよく耳にする限局性恐怖症としては「高所恐怖症」「閉所恐怖症」などがあります。
恐怖を引き起こす対象を「恐怖刺激」といい、代表的なものは以下の通りです。
恐怖を感じる対象や環境によっては、日常生活に大きく影響しないケースもあります。ヘビ恐怖症の場合でも、都会に住んでいればヘビに遭遇することはほぼありません。
一方、例えば飛行機恐怖症は旅行や仕事など外出の機会が制限されるなど、日常生活や仕事に支障が出てしまうこともあります。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・特定の対象や状況への強い恐怖や不安 | ・恐怖の対象や状況に直面したとき、遭遇する可能性がある場面 |
限局性恐怖症の診断基準には、主に以下が挙げられます。
心的外傷後ストレス障害(Post-Traumatic Stress Disorder:PTSD)は、過去に経験した恐怖がよみがえり(フラッシュバック)恐怖を感じ続けてしまう病気です。
生命を脅かすような出来事や深刻な怪我、虐待、いじめ、性的暴力などの強いトラウマ体験の後に発症します。地震や津波などの自然災害もPTSD発症の原因です。
主な症状 | 症状が起こるきっかけやタイミング |
|---|---|
・侵入症状(望まない記憶のフラッシュバック、悪夢) | ・トラウマ体験を想起させる状況、場所や人物との遭遇 |
心的外傷後ストレス障害の主な診断基準は以下の通りです。
PTSDについては、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状・原因・治療法┃診断基準やセルフチェック」にて詳しく説明しています。
その他にも、以下のような不安障害があります。
物質・医薬品誘発性不安障害 |
|---|
・薬物やアルコール、カフェインの使用や離脱によって起こる症状 |
選択性緘黙(場面緘黙) |
|---|
・家庭などでは普通に話せるが、特定の状況や人に対して話すことができない状態 |
分離不安障害 |
|---|
・愛着対象(親や養育者など)から離れることに対して、過度の不安や恐怖を感じる病気 |

不安障害の正確な原因は完全には解明されていませんが、以下のような複数の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
すぐにではなく、原因となる出来事や状況から数年経ってから発症することもあり、原因がわからないケースもあります。
不安障害の治療は、不安を根本的に取り除くことではなく、日常生活への支障をきたすさまざまな症状を緩和させることを目的として行います。
治療法は主に「心理療法(認知行動療法など)」と「薬物療法(抗不安薬や抗うつ薬)」の2つです。
治療法や治療方針については医師と患者さんとで相談しながら決めていくことが基本ですので、疑問や希望があればなんでも伝えて、納得したうえで焦らずに治療を進めていきましょう。

セルフチェックは病院での診断の代わりにはなりませんが、自分の状態を客観的に把握し医師に相談するきっかけにできます。
下記の記事で不安障害のセルフチェックができるので、気になる方は一度チェックしてみましょう。
▶ 不安障害とは?主な症状・原因・種類・治し方を精神科医が解説
ただし、不安障害の正確な診断のためには医師の診断が欠かせません。身体的な病気や薬によって不安が起こることもあり、他の病気が隠れている可能性もあります。
症状を悪化させず、つらい症状を緩和するためにも、気になる症状があれば早めにクリニックで相談しましょう。
不安障害は、日常生活に大きく支障をきたしてしまうこともある病気です。不安障害にはさまざまな種類(分類)があり、それぞれ症状は異なります。
自分の症状に合った適切な治療を受けるためにも、一度早いうちにクリニックで医師やカウンセラーと相談してみることをおすすめします。
「不安や恐怖を抱えている」「自分や身近な人の症状が不安障害に該当するかどうか気になっている」という方は、オンライン診療・オンラインカウンセリングの『かもみーる』にご相談ください。
オンラインで自宅から気軽に相談できるので、受診を迷っている方もお気軽にご利用いただけます。
つらい不安や恐怖は、治療することで改善可能です。一人で悩みを抱え込まず、安心してご相談ください。
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不安障害(不安症)には、パニック症、社交不安症、全般不安症、限局性恐怖症、広場恐怖症、分離不安症など、さまざまな種類があります。 不安や恐怖を感じる対象、症状の現れ方、持続期間などによって分類されるのが特徴です。 例えば、パニック症では突然の強い恐怖や動悸、全般不安症では日常生活のさまざまな出来事に対する過剰な心配がみられます。
はい。不安障害は種類によって症状や不安を感じる場面が異なります。 例えば、社交不安症では人前で注目されたり評価されたりすることへの恐怖、限局性恐怖症では高所や閉所など特定の対象への強い恐怖が特徴です。 一方、全般不安症ではさまざまな出来事に対する心配が続き、パニック症では突然の激しい不安や身体症状が現れます。 ただし、動悸や発汗、不眠などは複数の不安障害に共通してみられることがあります。
強迫性障害(強迫症)やPTSDでは強い不安や恐怖が現れることがありますが、現在のDSM-5-TRでは、不安障害とは別の診断カテゴリーに分類されています。 強迫症は「強迫症および関連症群」、PTSDは「心的外傷およびストレス因関連症群」に分類されます。 以前の診断分類では不安障害に含まれていたため、現在でも不安障害の一種として紹介されることがありますが、医学的には区別して理解することが大切です。
この記事の監修者
医療法人社団弘愛会理事長
赤堀 将太郎こんにちは、赤堀将太郎と申します。 心療内科のクリニックに受診するまでに心理的なハードルが大きいかと思います。 そういった場合、「かもみーる」で病院に行くべきかどうかなど気軽にご相談ください。 オンラインで御対応いたします。 また現在、どうしても仕事がつらくて休職したいと思っているが病院に行くのを迷っている方に対して、場合によっては診断書を発行することも可能です。(オンライン診察となります) そういった場合も遠慮なくお申し付けください。
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